浴衣着せ。

泣きっ面に何とやら。そんな心情から勢いで始めました。

帰りの電車で

ぐでんぐでんに酔っぱらってるおっちゃんのひとつとなりに座った
わりと仕立ての良いスーツ来て身だしなみも整ってて
でも、ぐでんぐでんで熟睡

電車がおもいっきし揺れたとき
おっちゃんがこっちに倒れてきた
ついでにおっちゃんの胸ポケットに入っていたiPhoneが耳に刺さってたイヤホンを引っこ抜きながら床に墜落…
鞄も同じく

あーあ…

倒れてきたおっちゃんは目を開けることなく自分の体だけ起こして元の体勢に戻ったけど…

その手元に鞄はなく
刺さってたはずのイヤホンも抜け落ち
胸ポケットに収まっていたゴールドカラーiPhoneもそこにはない

とりあえず
足元に来たiPhoneを拾っておっちゃんの肩を叩いてみたけど反応なし
しょうがないから鞄も拾っておっちゃんの横に立て掛けてあげるが無反応
んで、他人のiPhoneいつまでも持ってるのあれだから鞄の間に差し込む

夢から覚めないおっちゃん…

電車は終着駅につく
おっちゃんは起きる気配もない
きっと、折り返しで発車してもなお寝てるんだろうな…
無論、私は降りる
さらばだおっちゃん


乗り換えの最中に頭をよぎる「セキュリティ事故」という単語
あのおっちゃんの前に悪い人が現れないことを祈るばかりだ



さて
終バスに間に合うかな…